三重県熊野警察署の交通事件(無免許過失運転致死傷罪)

交通事件(無免許過失運転致死傷罪)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

◇事件◇

三重県熊野市に住むAさんは、交通違反を繰り返し、5年ほど前に免許を取り消されました。既に欠格期間を終えたAさんですが、免許を再取得していません。
しかし先日、大雨が降っていたこともあり、ついつい近所のスーパーまで車を運転して行ってしまったのですが、その際に大雨で視界が悪く、Aさんは交差点で停止していた車に後方から追突してしまいました。
追突した車に乗車していた人は打撲の軽傷で済んだのですが、通報で駆け付けた三重県熊野警察署の警察官に無免許であることが発覚したAさんは、その場で現行犯逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

◇三重県熊野警察署◇

【所在地】〒519-4324 三重県熊野市井戸町380
【電話番号】0597-88-0110

三重県熊野警察署は、紀和町を除く熊野市を管轄する警察署で、管内のほとんどが森林地帯となっており、管内人口はわずか約1万6千人です。
三重県熊野警察署は三重県名の中では最も小規模な警察署の一つで、平成30年度の刑法犯犯罪発生件数はわずか67件と非常に少なく、検挙件数は約30人です。
(三重県警察のホームページを参考)

◇人身事故と無免許運転◇

~人身事故~

車等の自動車を運転していて、過失によって交通事故を起こし、相手方に傷害を負わせると、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(略称:自動車運転処罰法)過失運転致死傷罪となります。
過失運転致死傷罪で起訴されて有罪が確定すれば「7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」が科せられます。
被害者が軽傷であったり、過失の度合いが軽い場合は検察庁に事件が送致されなかったり、送致されたとしても不起訴処分となって刑事罰を免れることもありますが、初犯であっても略式起訴されて罰金刑が科せられることもあるので、人身事故を起こしてしまって、その後の刑事処分に不安のある方は、交通事件を取り扱っている弁護士に相談することをお勧めします。

~無免許運転~

車等の自動車を運転するには、公安委員会から運転免許証の交付を受けなければなりません。
運転免許証の交付を受けずに自動車を運転すれば無免許運転となり、刑事罰の対象となり、その法定刑は「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。
免許更新を失念していた場合など、過失によって無免許運転をしてしまった場合は刑事罰を免れる可能性もありますが、無免許運転に故意が認められる場合は、上記の法定刑内で刑事罰を受けることとなります。
初犯であれば略式起訴によって罰金刑となる場合がほとんどですが、再犯の場合は起訴されて正式裁判を受ける可能性が高いでしょう。

◇無免許過失運転致死傷罪◇

過失運転致死傷罪を規定している自動車運転処罰法では、第6条4項で「前条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、10年以下の懲役に処する。」と規定されています。つまり、無免許運転で人身事故を起こすと、その法定刑は「10年以下の懲役」に厳罰化されるのです。
無免許過失運転致傷罪の場合、事件の性質上、執行猶予の付かない実刑判決となる可能性もあります。
しかし法定刑が10年以下の懲役であることから、執行猶予を付けることも念頭においた罰則の規定になっているとも考えられます。

無免許過失運転致傷罪で執行猶予を獲得するための弁護活動として、裁判において事件に対する真摯な反省、再発防止への取り組み、被害者の方への謝罪や被害者の方との示談の成立などを示すことが考えられます。
これらのことを弁護士に依頼せずに御自身のみで行っていくことは非常に困難です。
三重県熊野警察署の交通事件でお悩みの方、無免許で人身事故を起こしてしまった方は、刑事事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
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