侮辱事件で告訴を取り消してほしい

侮辱事件で告訴を取り消してほしい

侮辱事件告訴を取り消してほしい場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは、当時中学生だった三重県津市に住んでいるVさんが平和を訴えるイベントに参加した旨を伝える記事を見たことをきっかけに、Aさん自身が作成する外国人の排除を求めるブログに、Vさんの出自などを誹謗中傷する文章を投稿しました。
その後、Vさんは通信業者に発信者情報の開示を請求し、開示されたAさんの氏名をもとに、Aさんを侮辱罪三重県津南警察署に告訴しました。
その後、Aさんは三重県津南警察署の警察官による取調べを受けました。
Aさんは何とか刑事裁判を逃れられるようにしてほしいと考えています。
(2019年1月16日に朝日新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【侮辱罪とは】

近年、インターネット上での誹謗中傷が大きな社会問題となっています。
刑事事件例におけるAさんの投稿もその一つといえます。
以下では、インターネット上での誹謗中傷と刑事事件の関係を見ていきます。

刑法231条は、侮辱罪を規定しています。
侮辱罪の具体的な内容(要件)は以下の通りです。

刑法231条
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。

侮辱罪は人を「公然と」「侮辱」した場合に成立する犯罪です。

侮辱罪の「公然と」(公然性)とは、摘示された事実を不特定または多数人が認識しうる状態をいうと考えられています。
そして、侮辱罪の「公然と」(公然性)における不特定とは、相手方が限定されていないことをいいます。
また、侮辱罪の「公然と」(公然性)における多数人とは、相手方が特定されているがその数が多数であることをいいます。

刑事事件例では、AさんのVさんを誹謗中傷した投稿(ブログ)は、不特定または多数人が閲覧することができたものであったと考えられます。
よって、Aさんの投稿は、侮辱罪の「公然と」(公然性)の要件を満たすと考えられます。

また、侮辱罪の「侮辱」とは、人に対する侮辱的価値判断(軽蔑)の表示をいうと考えられています。
そして、侮辱罪の「侮辱」は、具体的な事実の摘示することなく行われる必要があります。
例えば、「バカ」「アホ」といった発言には具体的な事実の摘示が含まれていません。
したがって、この発言は侮辱罪の「侮辱」に該当しうることになります。

これに対して、例えば、「あいつは隣の奥さんと浮気していた」という発言には具体的な事実の摘示がされています。
したがって、この発言については侮辱罪ではなく、名誉毀損罪(刑法230条1項)が成立しうることになります。

刑事事件例では、AさんはVさんの出自について誹謗中傷する投稿をしています。
そして、この誹謗中傷は、具体的な事実を摘示することなく、Vさんに対する侮辱的価値判断(軽蔑)の表示であったと考えられます。
よって、Aさんの投稿は侮辱罪の「侮辱」に該当すると考えられます。

【侮辱罪と親告罪、告訴取消し】

侮辱罪は親告罪であるとされています。
侮辱罪が親告罪であることは刑法232条に規定されています。

刑法232条
この章の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

親告罪とは、被害者の方(厳密には、被害者の方に加えて法定の者を含みます)による告訴(処罰を求める意思表示)がなければ刑事裁判に提訴(起訴)することができない犯罪のことをいいます。

刑事事件例では、侮辱罪は親告罪であるため、Vさんによる告訴がなければ刑事裁判に提訴(起訴)することができません。

ですから、侮辱罪を含む親告罪についての刑事弁護士の主たる弁護活動の1つとしては、被害者の方と示談をして告訴を取り消してもらえないか交渉することが考えられます。
親告罪であるということは、告訴の取消し(刑事訴訟法237条1項)をしてもらうことができれば、Aさんは刑事裁判にかけられることがなくなるためです。
侮辱罪のような親告罪を犯した場合には、刑事事件に強い弁護士を選任し、いち早く示談交渉を開始することが重要です。

侮辱罪は、厳罰化の方針が取られている犯罪であり、インターネットやSNSが発達した現在では、注目の集まる犯罪の1つです。
その一方、どういったことが侮辱罪にあたるのか、どのような犯罪なのかご存知でない方も多いでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
侮辱罪のような親告罪を犯した方の刑事弁護活動を行い、告訴を取り消してもらう内容の示談を締結したことのある刑事弁護士も在籍しております。
侮辱事件で告訴を取り消してほしいとお悩みの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

 

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