【解決事例】軽傷の人身事故がひき逃げ事件に発展 罰金刑となった解決事例

【解決事例】軽傷の人身事故がひき逃げ事件に発展 罰金刑となった解決事例

【解決事例】軽傷の人身事故がひき逃げ事件に発展し罰金刑となった解決事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。


事件の概要

介護士をしているAさん(40代)は、仕事の移動で原動機付きの三輪オートバイを使用しています。
ある日、三重県いなべ市の信号のある交差点を黄色信号で通過しようとしたところ、横断歩道を歩いて横断しようとした小学校高学年の女児と接触してしまいました。
非常に軽い接触でしたが、女児が転倒したことからAさんはオートバイを止めて、女児に駆けよって怪我を確認したところ、女児から「すいません。怪我は大丈夫です。」と言われたのでAさんは、この事故を警察に届け出る等の適切な措置をとらずに立ち去ったのです。
そうしたところ、女児が事故を親に報告し、その親が三重県いなべ警察署に事故を届け出たらしく、事故から1週間ほどしてAさんは三重県いなべ警察署に呼び出されました。
そこで初めて女児が全治1週間の傷害を負っていたことを知らされたAさんは、その後、過失運転致傷罪とひき逃げの容疑で任意の取り調べを受け、検察庁に書類送検されました。
Aさんに選任された弁護人は女児の両親と示談を締結することができ、被害者からは被害届を取り下げられましたが、Aさんは略式起訴による罰金刑となりました。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)

事故は必ず届け出ること

どんなに軽いちょっとした事故でも、例え相手と「大丈夫」と言って立ち去ったとしても交通事故を起こした場合は必ず警察に事故を届け出ると共に、怪我人がいる場合は、負傷者の救護をしなければいけないいけません。
事故の届け出と負傷者の救護は法律(道路交通法)において義務付けられていますので、こういった義務を怠ると刑事事件の対象となります。
特に、相手が子供の場合は必ず警察に届け出ましょう。
子供が帰宅後に親に事故のことを話して、警察に被害を届け出るケースがよくあるからです。

過失運転致傷罪

今回の事件では、被害者との示談が成立していたため、ひき逃げの容疑については不起訴処分を獲得することができましたが、人身事故を起こした件に関して過失運転致傷罪で略式起訴されて罰金刑となりました。
Aさんが黄色信号で交差点に進入していた事実を重く見られて、過失の割合が大きいと判断されての処分だと思われます。

交通事故の弁護活動に強い弁護士

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