インターネットから児童ポルノ入手 単純所持も処罰対象

インターネットで入手した児童ポルノを単純所持していた場合も処罰対象となる、児童ポルノ禁止法について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

三重県鈴鹿市に住む会社員のAさんは、数年前からインターネットを利用して児童ポルノに該当する画像をダウンロードしてパソコンに保存していました。
Aさんは、保存している児童ポルノをインターネット上にアップロードしたり、販売したりしていません。
いわゆる単純な児童ポルノ所持ですが、その場合も処罰の対象となるのでしょうか?
(このお話はフィクションです。)

児童ポルノ所持罪

児童ポルノ禁止法とは、正式名称を児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律といいます。
平成27年に、児童ポルノ禁止法が改正され、それまで処罰の対象となっていなかった児童ポルノ単純所持も刑事罰の対象となりました。
この法律は、児童に対する性的搾取や性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性に鑑み、児童買春,児童ポルノに係る行為を規制し処罰するとともに、これらの行為等により心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置等を定めることによって、児童の権利を擁護することを目的とするものです。

児童ポルノ禁止法

(7条1項)
自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
(7条6項)
児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

このように児童ポルノを自身の性的目的のために所持した場合は、懲役刑が科せられる場合があります。
また、インターネット上に児童ポルノを載せた場合には刑が重くなります。
インターネットを利用しているうちに、意図しないのにダウンロードされた場合でも犯罪が成立するかという疑問が生じますが、意図しない場合、犯罪は成立しません。

また、「児童ポルノ」に該当するかは第3条に規定があり、以下のような写真や電子記録となります。

・児童との性交渉・性交類似行為にあたるもの
・児童が性器を触るなどの行為を撮影したもの
・服の一部を着ていない状態で、性器や臀部・胸部などが強調されたもの

そして、これらの所持に「自己の性的好奇心を満たす目的」があることによって、児童ポルノ所持罪が成立します。
つまり、子どもの裸の写真を思い出のために記録していても、児童ポルノに該当しません。また、知らずのうちにダウンロードしてしまったものも性的好奇心を満たす目的がないため、処罰の対象ではありません。

児童ポルノの弁護活動

もし、児童ポルノ禁止法違反で捕まった場合や、逮捕されていなくても心配な場合には、できるだけ早い段階で弁護士にご連絡ください。早めの対策が重要です。
児童ポルノ禁止法違反単純所持は、どのようなケースで逮捕されるのかについて見極めが難しい部分がありますが、弁護士は、児童ポルノ禁止法違反に該当するのかを判断できますし、逮捕される可能性があるのか、処罰を受ける可能性があるのかなどもご説明することもできます。
仮に逮捕されたとしても、事前に弁護士に相談していれば、早い段階で警察などの捜査機関に対する対策を練ることができますし、裁判所などに上申書などを提出することで、早期に釈放するために活動が行えます。
このように、児童ポルノ禁止法違反を弁護士にご相談いただくことには多大なメリットがありますし、不安がある方はぜひご相談ください。

児童ポルノ事件でお困りの方は

三重県鈴鹿市児童ポルノ禁止法違反などに関する相談を含め刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

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