3年前の覚せい剤所持罪で逮捕

3年前の覚せい剤所持容疑で警察に逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

◇3年前の覚せい剤所持事件で逮捕◇

3年前Aさんは、三重県四日市市内のワンルームマンションで、交際していた女性と同居していました。
当時、二人は覚せい剤を常習的に使用しており、ある日、彼女は覚せい剤の使用容疑で、三重県四日市警察署に逮捕されてしまいました。
その後、Aさんと同居していたマンションにも警察の捜索が入り、そこから覚せい剤が押収されたようですが、彼女の逮捕を知ったAさんは、自分にも捜査の手が及ぶことをおそれ、実家のある九州に引っ越していました。
その後彼女は、執行猶予付きの判決を受けて釈放されたようですが、Aさんは覚せい剤を絶ち、九州で平穏に暮らしていました。
そして最近になって、彼女を逮捕した三重県四日市警察署の捜査員が、Aさんの実家を訪ねてきて、Aさんを逮捕したのです。
逮捕容疑は、3年前に彼女と同棲したマンションの部屋で覚せい剤を所持していたという覚せい剤所持容疑でした。
(フィクションです。)

◇覚せい剤の所持事件◇

3年も前の覚せい剤の所持事件で警察に逮捕されるなんて信じ難い話しかもしれませんが、覚せい剤の所持事件については、相当な時間が経過して逮捕されるケースが少なくありません。
「覚せい剤の所持事件は現行犯でなければ逮捕できない。」といった誤った情報がインターネット等に流れていますが、決してそうではなく、過去の覚せい剤の所持容疑で逮捕されることはよくあることです。

◇所持◇

覚せい剤の所持事件でいうところの「所持」の概念ですが、「所持」という文字だけを見ると「実際に持っている」というイメージがあるでしょう。
つまり

●手に持ったり、ポケットやカバンに入れて実際に持っている。
●運転する車の車内に隠し持っている。

などといったように、実際に携帯している場合が「所持」に当たると考えているのではないでしょうか。

当然、このような状態は所持に該当しますが、覚せい剤の所持違反でいうところの「所持」はこれだけではありません。
例えば、コインロッカーに覚せい剤を預けて、そのロッカーのカギを持っている場合や、自分の住んでいる部屋に覚せい剤を隠し持っている場合など、実質的支配下に覚せい剤がある場合は、覚せい剤の所持違反となる可能性が高いです。
つまりAさんの場合も、彼女が警察に逮捕された当時に住んでいたマンションに覚せい剤を隠し持っていたのであれば、警察の捜索時にマンションに居なかったとしても、Aさんに覚せい剤の所持容疑がかかることとなるのです。

◇覚せい剤容疑を免れるために◇

まずAさんにマンションの部屋に覚せい剤があった認識があるかが問題となります。
もし当時の彼女と使用する覚せい剤を、部屋に隠していたのであれば、その覚せい剤は彼女とAさんの共同所持(二人の物)となり、Aさんも覚せい剤所持違反となります。
逆に、彼女がAさんに黙って隠し持っていたとすれば、マンションの部屋はAさんの支配下にありますが、覚せい剤が室内にある認識がAさんにないので、覚せい剤所持の故意が認められず、Aさんは覚せい剤所持の刑責を免れる可能性があります。

3年も経過して、警察がAさんを逮捕したのは、客観的な証拠から「部屋から押収した覚せい剤はAさんの物」を裏付けることができたからだと考えられます。
例えば、逮捕された彼女が「部屋から押収された覚せい剤はAさんの物です。」などと供述したり、こういった供述がなくても、覚せい剤は入ってる袋などからAさんの指紋が検出されたりしたのではないでしょうか。

◇薬物事件に強い弁護士◇

刑事事件を専門にする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、これまで数多くの薬物事件を扱ってきた実績がございます。
覚せい剤の所持事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

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