Archive for the ‘財産犯事件’ Category

置き引きで不起訴を目指す

2021-08-27

置き引き事件で不起訴を目指す場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
三重県名張市にあるコンビニに立ち寄り、コンビニ内のトイレを利用したAさんは、トイレの個室内に誰かの置き忘れた財布を発見しました。
Aさんは、その財布を持ったままコンビニを後にし、現場を離れてから財布の中身を確認したところ、現金約3万円、免許証、キャッシュカード1点、クレジットカード1点が入っていたため、現金のみを抜き、他を財布ごと草むらに投げ捨てました。
後日、三重県名張警察署の警察官がAさん宅を訪れ、事件のことで話が聞きたいと言われました。
Aさんは容疑を認めており、警察署で取調べを受けた後に、帰宅しました。
(フィクションです。)

置き引きで問われる罪は?

置き引き」とは、一般的に、置いてある他人の物を持ち去る行為のことをいいます。
お店のトイレや電車などで誰かがカバンや財布などを置き忘れてしまったものを勝手に持ち去ってしまうのが典型例です。
置き引き行為は、被害者(持ち去られた物の所有者)の占有が認定できるかどうかで窃盗罪又は遺失物横領罪となります。

窃盗罪は、「他人の財物を窃取する」罪です。
ここで言う「他人の財物」とは、「他人の占有する財物」のことを意味します。
窃盗罪における「占有」は、人が物を実力的に支配する関係のことを指し、物を握持することがその典型例ですが、それ以外にも、物に対する「事実上の支配」があれば、刑法で保護する必要が高く、窃盗における「占有」が認められます。
刑法で保護される必要がある「事実上の支配」とは、物を客観的に支配している場合はもちろんのこと、物の支配を取り戻そうと思えばいつでも取り戻せる状態も含みます。
そして、物を取り戻そうと思えばいつでも取り戻せる状態であるか否かについては、支配の事実や占有の意思という2つの要素から判断されます。
支配の事実については、持ち主が物を置き忘れてから気が付くまでの時間的、場所的接近性などが重要な要素となります。
また、占有の意思については、持ち主が物の存在していた場所をどの程度認識していたかなどについて検討されます。

通常、バッグや財布を置き忘れたようなケースでは、持ち主がすぐに気が付くことが多く、当該バッグや財布は、「他人の占有する財物」と言え、窃盗となることが多いです。
しかし、物に持ち主の占有が認められるか否かが微妙なケースでは、窃盗ではなく占有離脱物横領罪が成立する余地があるでしょう。

置き引き事件で不起訴を目指す場合

置き引きは、窃盗事犯の中でも比較的軽微な部類に属するため、被害額が少なく、被害が既に回復されており、再犯のおそれもない場合には、微罪処分となることがあります。
しかし、被害額がある程度大きく、被害回復ができていない場合には、事件は警察から検察に送られ、検察官が最終的な処分を決定します。
上記事例では、被害額から言って、検察に送致されるものと考えられます。
ですので、検察官が最終的な処分を決定するときに、不起訴処分となるよう被害の回復と再犯防止措置を講じておくことが必要です。
置き引きは財産犯であるため、被害の回復、つまり、被害者への被害弁償を行うことが重要です。
通常、被害者への被害弁償や示談交渉は、弁護士を介して行います。
捜査機関は、加害者が被害者に供述の変更を求めるなどの罪証隠滅を行うおそれがあると認め被害者の連絡先を加害者に教えることはあまりありませんし、被害者も加害者に対してよい感情はありませんので、自分の連絡先を教えたがらないことがあります。
ですが、被害者も盗まれた物の弁償を希望することがほとんどであり、弁護士を介して被害弁償や示談交渉を申し込んだ場合には、話し合いに応じてもらえることが多いです。
無論、処罰感情が高い方は、被害弁償を受けないと話し合いも断る方もいらっしゃいますので、一概に全ての被害者の方が話し合いに応じられるとは限りません。
弁護士は、被害者の方の気持ちを考慮しつつ、被害弁償や示談に応じることのメリット・デメリットを丁寧に説明し、粘り強く話し合いを続け、当事者双方が納得することができる内容となるよう尽力します。

検察官が終局処分を下すまでに、被害弁償や示談が成立している場合には、不起訴処分となる可能性を高めることができます。
ですので、早期に弁護士に相談し、被害の回復に努めることが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件で対応にお困りであれば、弊所の弁護士に一度ご相談ください。
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強盗殺人で逮捕

2021-07-23

強盗殺人について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
三重県四日市北警察署は、三重県四日市市の駐車場で、男性に暴行を加え、財布などを奪い、男性を死亡させたとして、市内に住むAさんを強盗殺人の疑いで逮捕しました。
調べに対し、Aさんは、「口論になり男性を殴ったが、殺すつもりはなかった。」と供述しています。
逮捕の連絡を受けたAさんの家族は、事件について詳しいことが分からず不安になり、刑事事件に強い弁護士に相談の電話を入れました。
(フィクションです。)

強盗殺人罪とは

まず、強盗罪とはどのような犯罪であるのかについてみていきましょう。

1.強盗罪

刑法第236条は、強盗罪について次のように規定しています。

1 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

強盗罪は、
①暴行または脅迫を用いて、
②他人の財物を強取したこと、あるいは、財産上不法の利益を得、または他人にこれを得させたこと
を構成要件とする罪です。

■客体■
強盗罪の客体は、「他人の財物」と「財産上の利益」です。
「他人の財物」は、他人の占有する他人の財物を意味し、自分の財物でも、他人が占有している、もしくは公務所の命令により他人が看守しているときは他人の財物とみなされます。
不動産については、「財産上の利益」の客体となります。
「財産上の利益」とは、財物以外の財産上の利益の一切のことをいいます。

■実行行為■
1項強盗については、「暴行または脅迫を用いて他人の財物を強取する」ことが強盗の実行行為となり、2項強盗に関しては、「暴行または脅迫を用いて、財産上不法の利益を得、またはこれを他人に得させる」ことが実行行為です。

ここでいう「暴行・脅迫」は、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものでなければなりません。
暴行・脅迫が相手方の反抗を抑圧するに足りる程度のものであるかどうかの判断は、暴行・脅迫の態様、行為者と被害者の性別・年齢・体格・人数、犯行の時刻や場所、犯行時の被害者と行為者の態度、被害者の心理状況や被害状況、行為者の意図などの事情を総合的に考慮して行われます。

「強取」とは、暴行・脅迫を用いて相手方の反抗を抑圧し、その意思によらず財物を自己または第三者の占有に移す行為のことをいいます。
強盗罪は、暴行・脅迫を手段とする財産罪であるため、暴行・脅迫と財物奪取との間に因果関係がなければなりません。
相手方の反抗が抑圧されている状況で、被害者が知らないうちに財物の占有を移す場合であっても、知らなかったことが暴行・脅迫に基づく限り、「強取」に当たります。
また、強盗罪は、強盗の手段として暴行・脅迫がなされていることが要件となりますので、単なる暴行・脅迫の意思で暴行・脅迫をおこない、その結果相手方が犯行抑圧状態となった後に、財物奪取の意思を生じて財物を奪った場合には、暴行罪または脅迫罪と窃盗罪の併合罪となると考えられます。
ただし、暴行・脅迫の意思で暴行・脅迫を相手方に加え、相手方が反抗抑圧状態となり、その後に財物奪取の意思を生じて、その反抗抑圧状態を継続させる程度の暴行・脅迫を更に加えて財物を奪った場合には、強盗罪の成立が認められます。

「財産上不法な利益を得」とは、「不法」な利益を得ることを意味するものではなく、利益を不法に得ることをいいます。

■主観的要件■
強盗罪の故意は、暴行・脅迫を加えて相手方の反抗を抑圧し、財物を強取すること、あるいは暴行脅迫を加えて相手方の反抗を抑圧し、財産上不法の利益を得、または第三者にこれを得させることの認識です。
これに加えて、不法領得の意思も必要だとされています。
不法領得の意思とは、「権利者を排除して、他人の物を自己の所有物として、その経済的用法に従い、利用・処分する意思」のことです。

以上の要件を充たす場合に、強盗罪が成立することになります。

2.強盗致死傷罪

強盗の機会に犯人が致傷の結果を生じさせた場合には、強盗罪よりも更に重い「強盗致死傷罪」が成立する可能性があります。

強盗致死傷罪は、刑法第240条で次のように規定されています。

強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

■主体■
強盗致死傷罪の主体は「強盗」であり、強盗犯人のことを指します。
既遂・未遂は問いません。

■行為■
強盗致死傷罪の実行行為は、「人を負傷させ」、または「死亡させ」ることです。
「人を負傷させた」とは、他人に傷害を加えることをいい、強盗の手段として暴行・脅迫を相手方に加えた結果、相手方に傷害を生じさせた場合には、強盗致傷罪が成立します。
相手方を負傷させた場合には、結果的加重犯である致傷と、故意に傷害させた場合(強盗傷人罪)を含みます。
また、「人を死亡させた」とは、他人を死亡させたことをいい、強盗の手段としての暴行・脅迫の結果、人を死亡させた場合に強盗致死罪(強盗殺人罪)が成立し、故意に人を殺した場合(強盗殺人罪)も含まれます。

死傷の結果は、強盗の機会におこなわれた行為から生じたものでなければなりません。
強盗の機会に行われた行為から人の死傷の結果が生じたかどうかは、犯意の継続性、強盗行為との時間的・場所的接着性、強盗行為との密接な関連性等を考慮して判断されます。
人の致死傷の結果と、強盗の手段である暴行・脅迫および強盗の機会になされる強盗行為と密接な関連性を有する行為との間には因果関係が必要となります。

■故意■
強盗の機会に人を負傷させた場合には、強盗致傷罪が成立しますが、これは、強盗犯人が人を負傷させる意思はないが、結果的に負傷してしまった場合に成立するものです。
他方、人を負傷させる認識で、負傷させた場合には、強盗傷人罪という罪が成立します。
ただ、強盗傷人罪について刑法第240条前段以外に規定があるわけではないので、当該条項が強盗傷人罪の根拠規定となっています。

また、強盗の機会に人を殺した場合には、強盗致死罪が成立しますが、これについても、強盗犯人が人を殺害する意思はないが、結果的に殺してしまった場合に成立する罪です。
強盗犯人が、人を殺す意思(殺意)をもって人を殺した場合には、強盗殺人罪という罪が成立します。
通常、故意に犯罪を犯した罪のほうが法定刑が重くなるよう定められています。
例えば、同じ人の死という結果を生じさせる殺人罪と傷害致死罪とでは、故意犯である殺人罪のほうが傷害致死罪の法定刑よりも重くなっています。
この点、強盗殺人罪と強盗致死傷罪は、その根拠規定が刑法第240条後段と同じくしており、法定刑も死刑・無期懲役となります。
ただ、両者は、量刑で大きな差を生じさせるものであり、刑事裁判では殺意の有無が争われるケースが少なくありません。

強盗致死や強盗殺人は起訴されると、通常の刑事裁判ではなく裁判員裁判となります。
そのため、早期に刑事事件に強い弁護士に弁護を依頼し、対応していく必要があるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
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少年事件で観護措置回避

2021-06-29

少年事件観護措置回避に向けた活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
三重県度会郡玉城町に住むAさん(15歳)は、友人Bさんと共謀して、知人のVさんに対して暴行を加え、財布を盗ったとして、三重県伊勢警察署に逮捕されました。
Aさんは逮捕後に、勾留が決定しましたが、高校受験を控えていることから、早く釈放されることを希望しています。
Aさんの両親は、家庭裁判所に送致された後も観護措置により身体拘束が続く可能性について警察から聞き、なんとか回避できないかと困っています。
(フィクションです。)

観護措置について

捜査機関は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑がある場合、および犯罪の嫌疑が認められない場合でも、家庭裁判所の審判に付すべき事由がある場合は、すべての事件を家庭裁判所に送致することになっています。

事件を受けた家庭裁判所は、調査、審判を経て、少年に対する処分を決定します。
家庭裁判所は、事件が係属している間いつでも、観護措置をとることができます。

観護措置とは、家庭裁判所が調査、審判を行うために、少年の心情の安定を図りながら、少年の身体を保護してその安全を図る措置のことです。
観護措置には、家庭裁判所の調査官の観護に付する在宅観護と、少年鑑別所に送致する収容観護とがありますが、実務上、在宅観護はほとんど行われておらず、観護措置という場合には、収容観護を指すものとなっています。

観護措置の要件は、「審判を行うため必要があるとき」と少年法に規定されています。
一般的には、次の各要件を満たす必要があるとされています。
①審判条件があること。
少年が非行を犯したことを疑うに足りる事情があること。
③審判を行う蓋然性があること。
観護措置の必要性が認められること。

観護措置の必要性については、具体的に次の事由がある場合に認められるとされています。
(ア)調査、審判および決定の執行を円滑かつ確実に行うために、少年の身体を確保する必要があること。
(イ)緊急的に少年の保護が必要であること。
(ウ)少年を収容して心身鑑別をする必要があること。

観護措置は、法律上、2週間で、特に継続の必要があるときに1回に限り更新が認められるとなっています。
しかし、実務上は、ほとんごの事件で更新がなされており、通常、観護措置の期間は4週間となっています。

観護措置を回避するために

観護措置は、家庭裁判所に事件が係属している間、いつでもとることができます。
しかし、逮捕・勾留されている少年については、家庭裁判所に送致されたときに観護措置をとるのが通常となっています。
そのため、捜査段階で少年の身柄が拘束されている場合には、弁護士は、捜査機関から家庭裁判所に送致される日を確認し、送致される日に付添人として観護措置回避するよう裁判官に働きかける必要があります。
家庭裁判所に事件が送致されると、裁判官は送られてきた記録に目を通し、少年と面談を行い、観護措置の決定が告知されます。
裁判官は、捜査機関から送られてきた記録(法律記録)には目を通していますが、付添人である弁護士は、記録に表れていないと思われる少年に有利な事情や少年の反省状況、被害弁償の進捗状況、保護者の監督状況、通学・就労できないことによって少年が被る不利益などの観護措置の弊害について裁判官に説明し、裁判官に対して観護措置をとらないように働きかけます。
裁判官と少年とが面談する前に、観護措置に関する意見書の提出や裁判官との面談を行い、裁判官に観護措置をとる必要がないことを認めてもらうよう活動します。

捜査段階で身体拘束されていない場合でも、家庭裁判所に送致された後に、家庭裁判所が観護措置をとる必要があると判断したときは、観護措置がとれらることもあります。
そのような事態を回避するためにも、家庭裁判所に事件が送致されたタイミングで、観護措置に関する意見書を提出し、観護措置がとられることのないよう働きかけることも重要です。

観護措置が決定した場合には、異議申立てや観護措置取消の職権発動を促す申立の方法で、観護措置の決定を争うことができます。

観護措置の期間は4週間と長く、その間は学校や職場に行くことはできないため、退学や解雇といった不利益が生じることも否定できません。
そのような不利益によって、かえって少年の更生を妨げることにもなりかねず、不必要・不当な観護措置がとられることのないよう適切に対応することが重要です。

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詐欺事件で逮捕

2021-06-01

詐欺事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
アイドルのライブチケットを用意するとうそをつき、現金をだまし取ったとして、三重県亀山警察署は、Aさんを詐欺などの疑いで逮捕しました。
Aさんは容疑を認めています。
逮捕の連絡を受けたAさんの両親は、今後の流れや被害者への対応などわからないことだらけで不安になり、刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

人を欺いて財物を交付させたり、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた場合、詐欺罪に問われることになります。
詐欺事件には、無銭飲食、無銭宿泊、無賃乗車、寸借詐欺といった被害額が比較的少額な事案から、組織的に行われる振り込め詐欺などの特殊詐欺といった被害額が高額となる事案まであり、その犯行態様は様々です。
詐欺罪の法定刑は、10年以下の懲役となっており、決して軽い犯罪とは言えません。

今回は、詐欺罪で逮捕された場合に弁護人が担う主な弁護活動について説明します。

1.捜査段階

捜査機関による捜査が開始され、検察官が起訴・不起訴を決定するまでを捜査段階と呼びます。
詐欺事件では、主の次のような弁護活動を行います。

①被害弁償・示談交渉

詐欺罪は、財産犯ですので、被害を被った方に対して被害弁償を行わなければなりません。
被害が回復しているか否かは、検察官が終局処分を決定する際にも考慮される要素となります。
容疑を認めており、被疑者やその家族に金銭的な余裕がある場合には、弁護人は、被疑者の代理人として、被害者に対して被害弁償を行い、示談に向けて交渉します。
示談とは、被疑者が被害者に対して慰謝料を含めた被害弁償をし、被害者からの許しを得、当事者間で今回の事件は解決したとする合意のことです。
被害者のいる事件では、被害が金銭面で回復されたか、被害者が被疑者に対してどのような感情を抱いているのかといった点が、処分を決するにあたり重要なポイントとなります。
そのため、被疑事実について特に争いのない場合には、弁護人は、早期に捜査機関を通じて被害者の連絡先を入手し、示談交渉を行います。

②取調べ対応

取調べで、自己に不利な供述がとられることのないよう、弁護人は被疑者に取調べ対応についてのアドバイスを行います。
特に、容疑を否認している場合、例えば、故意を争うケースでは、取調官の誘導にのって、当初から騙すつもりだったという内容の虚偽の自白をしないように注意しなければなりません。

③身柄解放活動

詐欺事件は、逮捕・勾留されるケースが多く、長期の身体拘束を強いられる傾向にあります。
しかしながら、長期の身体拘束により被疑者やその家族が被る不利益は計り知れません。
不要・不当な身体拘束から解放するため、弁護人は、早期の釈放を目指し、検察官に勾留請求しないよう、裁判官に勾留決定をしないよう働きかけます。
勾留が決定した場合には、その決定に対する不服申し立てを行います。

2.公判段階

詐欺罪の法定刑は懲役刑のみなので、検察官が起訴処分とした場合には、公開の法廷で審理されることになります。

①保釈請求

捜査段階では困難であった身柄解放も、起訴後であれば保釈制度を利用して釈放される可能性があります。
そのため、起訴されたタイミングですぐに保釈請求ができるように、弁護人は事前に保釈の準備をしておき、起訴された直後に保釈請求を行います。

②公判準備

起訴事実を認めている場合には、できる限り刑が軽くなるよう、示談が成立している場合には示談書を証拠として提出し、被告人が反省していること、再犯可能性がないことを客観的な証拠に基づいて立証していきます。
起訴事実を争う場合、特に故意を争う場合には、被告人や関係者の供述だけでなく、故意がないことを立証するために客観的な証拠を収集し検討する必要があります。

詐欺事件で逮捕された場合、容疑を認めるケースであれ争うケースであれ、早期に弁護士に相談し、寛大な処分となるよう、無罪となるよう適切な活動をすることが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、詐欺事件を含めた刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
ご家族が詐欺事件で逮捕されてお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
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保釈で釈放

2021-05-14

保釈釈放を目指す場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
特殊詐欺に関与したとして、三重県尾鷲警察署は県外に住むAさん(22歳)を逮捕しました。
Aさんは、その後10日間の勾留に付され、いつ釈放になるのか気が気でなりません。
Aさんの両親は、刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

特殊詐欺事件における身体拘束

特殊詐欺事件では、逮捕後に勾留される可能性は非常に高いです。
勾留は、逮捕後引き続き比較的長期間の身体拘束の必要があるときに、被疑者の身柄を拘束する裁判とその執行のことをいいます。
この勾留には、起訴される前の「被疑者勾留」と起訴された後の「被告人勾留」とがあります。
被疑者勾留は、先に逮捕されていなければならないこと、検察官の請求によること、保釈が認められないこと、勾留期間が原則10日間(延長が認められれば最大で20日間)という点で、被告人勾留とは異なります。

勾留の要件は、①勾留の理由があること、及び、②勾留の必要性があること、の2つです。

①勾留の理由とは、(a)被疑者・被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、かつ、(b)住居不定、罪証隠滅のおそれ、逃亡のおそれ、の少なくとも1つに該当することです。
特殊詐欺事件は、組織的に行われることが多く、釈放すれば、組織の人間と口裏を合わせたり、証拠を隠したりする可能性が考えられるため、罪証隠滅のおそれが認められる傾向にあります。

②勾留の必要性についてですが、これは、勾留の理由はあるけれども、勾留によって得られる利益と、勾留によって被疑者・被告人が被る不利益とを比べたとき、不利益がより大きい場合には、勾留の必要性に欠けるとして、勾留請求を却下することとされています。

以上の要件を満たす場合に、被疑者・被告人は勾留されることになります。

保釈について

特殊詐欺事件では、勾留される可能性が高く、捜査段階で釈放されることはそう多くはありません。
しかしながら、起訴された後であれば、保釈を利用して釈放される可能性はあります。

保釈は、保釈保証金の納付を条件として、被告人の身柄を解放する決定とその執行のことをいいます。

保釈には、①必要的保釈、②任意的保釈、③義務的保釈の3種類があります。

①必要的保釈
裁判所は、保釈の請求があったときは、次の場合を除いては、保釈を許可しなければなりません。
(a)被告人が死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
(b)被告人が前に死刑又は無期若しくは長期10年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪の宣言を受けたことがあるとき。
(c)被告人が常習として長期3年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
(d)被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
(e)被告人が、被害者その他事件の審理に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき。
(f)被告人の氏名又は住居が分からないとき。

特殊詐欺事件では、窃盗罪や詐欺罪で起訴されることが多く、これらの罪の法定刑は(a)に該当しますし、(d)も該当すると判断される可能性があります。
そのような場合でも、②の任意的保釈により保釈が認められることがあります。

②任意的保釈
保釈の請求が上の(a)~(f)に該当し、必要的保釈が許されないときであっても、適当と認めるときには、裁判所は職権で保釈を許すことができます。
任意的保釈が認められるためには、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれがないこと、そして、身体拘束が続くことによって被告人が被り得る健康上、経済上、社会生活上の不利益や公判に向けた準備が十分にできないことを客観的証拠に基づいて主張し、裁判所に認めてもらわなければなりません。

③義務的保釈
勾留による拘禁が不当に長くなったとき、裁判所は、保釈請求権者からの請求、または職権によって、決定で勾留を取消し、または保釈を許可しなければなりません。

捜査段階での身柄解放が困難な特殊詐欺事件であっても、起訴後であれば保釈により釈放される可能性は十分あります。
身体拘束による不利益を最小限に抑えるためにも、起訴後すぐに保釈請求をし、早期に釈放となるよう動くことが重要です。
そのような活動は、刑事事件に精通する弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
ご家族が特殊詐欺事件で逮捕・勾留されお困りの方は、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
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オヤジ狩りで逮捕 ~恐喝罪?強盗罪?~

2021-03-05

オヤジ狩りで逮捕 ~恐喝罪?強盗罪?~

オヤジ狩りで逮捕された場合についって弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
三重県松阪市に住む大学生のA(20歳)は、友人2人と酒を飲んだ帰り道に、「金がないからみんなでオヤジ狩りでもしようぜ。」と盛り上がっていました。
すると、ちょうど公園を歩いている50代くらいの男性を発見し、3人はその男性の前に立ちはだかり、「お小遣いくれたら何もしないけど。」と声を掛けました。
男性は従わなければ殺されるかもしれないと思い、Aたちに3万円を支払いました。
Aたちは満足してどこかへ行きましたが、男性はすぐに三重県松阪警察署に被害を申告しました。
すると翌日、Aの自宅に三重県松阪警察署の警察官が訪れ、Aは逮捕されてしまいました。
Aの両親は警察から詳細を教えてもらうことができず、すぐに刑事事件に強い弁護士に接見を依頼することにしました。
(この事例はフィクションです。)

オヤジ狩り

オヤジ狩りとは、一般に中高年男性を狙い金品を奪う犯罪行為のことを指します。
今回のAたちの犯行もオヤジ狩りといえるでしょう。
ただ、オヤジ狩りはもちろん罪名ではありません。
今回はオヤジ狩りがどのような罪になってしまうか考えてみましょう。

強盗罪

まず、オヤジ狩り強盗罪となってしまう可能性は高いでしょう。
強盗罪は、刑法第236条に規定されています。
刑法第236条第1項
「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。」

被害者に対して、暴行又は脅迫を行ったうえで金品を奪うと強盗罪となります。
しかし、同じように暴行行為、脅迫行為によって金品を得る犯罪として、恐喝罪があります。

恐喝罪

恐喝罪刑法第249条に規定されています。

刑法第249条第1項
「人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。」
恐喝とは、財物の交付をさせる目的のために行われる脅迫行為や暴行行為で、相手方の反抗を抑圧するに至らない程度のものを指します。

強盗罪と恐喝罪の違い

強盗罪恐喝罪は共に、暴行行為、脅迫行為によって財物を得る犯罪です。
しかし、罰則は「5年以上の有期懲役」と下限が設定されている強盗罪と「10年以下の懲役」と上限が設定されている恐喝罪で大きく違っています。
その違いがどこにあるかというと、その暴行行為や脅迫行為が被害者の反抗を抑圧する程度であったかどうかです。
被害者の反抗を抑圧する程度であったとされれば強盗罪、被害者の反抗を抑圧しない程度であれば恐喝罪ということになります。
この判断については、社会通念上一般に被害者の反抗を抑圧するに足るものであるかどうかという客観的基準で判断され、実際に被害者の反抗が抑圧されたかどうかという主観的基準で決定されるものではないと言われています。

今回の事例では

今回の事例では、Aたちは声をかけた段階ですので、恐喝罪となる可能性が高いと思われます。
しかし、被害者の反抗が抑圧されたかどうかは客観的に判断されますので、そのときの周囲の状況なども考慮されることになります。
そのため、どのような罪になってしまうか分からないという場合には、すぐに刑事事件に強い弁護士の見解を聞くようにしましょう。


弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
今回の事例のように、逮捕されてしまった場合には少しでも早い弁護士の派遣が後悔のない事件解決へとつながっていきます。
そのため、ご家族が逮捕されてしまったという連絡を受けたらすぐにフリーダイヤル0120-631-881に連絡し、初回接見を依頼するようにしましょう。

転売目的での万引き

2021-02-16

転売目的での万引き

転売目的での万引きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
三重県伊勢市に住む主婦のA子は、近所のスーパーマーケットで化粧品を万引きしてそれを転売していました。
ある日、A子が近所にあるスーパーマーケットで化粧品約5千円分を万引きしたのですが、万引きの被害を受けてA子をマークしていた警備員に犯行を目撃され逮捕されてしまいました。
その後、A子は三重県伊勢警察署の警察官に引き渡され、捜査の結果A子が転売目的で万引きを行っていたということや余罪があることが判明しました。
A子が逮捕されたという連絡を受けたA子の夫は刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

~万引きは窃盗罪~

万引きというと、どこかいたずらのようにも聞こえるかもしれませんが、立派な窃盗罪であり、刑事事件となります。

刑法第235条(窃盗罪)
「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」

窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」となっており、懲役刑、つまり刑務所に行くという刑罰も規定されています。
たとえ初犯であったとしても、被害額やその手口などによっては、裁判になったり懲役刑になることもあるのです。

~転売目的の万引き~

万引きを含む窃盗罪において、その動機としては、「単純にその物が欲しい、自分の物にしたい」ということ以外に、今回の事例のA子のように「転売して利益を得たい」ということも考えられます。
特に現代では、フリマアプリなどでだれでも自由に出品できるようになっているので、転売をすることも容易になっています。
このような転売目的の万引きは、悪質性が高いと判断され、単純に自分の物にしようとする万引きよりも重い処分になりやすい傾向にあります。

~転売したことにより詐欺罪の可能性も~

万引き行為には窃盗罪が成立しますが、転売することによって詐欺罪が犯罪が成立する可能性もあります。

刑法第246条第1項(詐欺罪)
「人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。」

詐欺罪は、簡単に言えば人を騙して財物を引き渡させることで成立する犯罪です。
リサイクルショップなどで転売する場合、万引きなどの窃盗行為の被害品等でないことを確認した上で買い取りを行うことが多いです。
その際、万引きした物をそうでないと偽って転売すると、店側に「万引きの被害品ではない」と偽って代金を渡させることになるので、人を欺いて財物を交付させる行為であると判断され、詐欺罪に該当する可能性があるのです。
フリマアプリなどでも、買う人は万引きの被害品とわかっていれば購入しないと思われるので、偽って購入させることで、詐欺罪が成立する可能性はあります。


万引きが窃盗罪となり刑事事件となること、転売した場合に詐欺罪に該当する可能性があることは確認しました。
刑事事件になるということは、今回の事例のA子のように逮捕されてしまう可能性があるのです。
万引きで逮捕されることは、決して珍しいことではありませんし、弁償すれば釈放されるとは限りません。
そもそも、弁償を受け取ってもらえないということも考えられます。
そのため、万引き事件における被害店舗などへの弁償を含めた示談交渉は、刑事事件に強い弁護士に依頼するようにしましょう。特に転売しており、他の犯罪の成立も考えられる場合には、弁護士の力が必要となるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、窃盗事件、刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
初回無料での対応となる法律相談、逮捕されている方の下へ弁護士を派遣する初回接見のご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

下着泥棒で逮捕

2021-01-29

下着泥棒で逮捕

下着泥棒について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
三重県津市に住む会社員のAは、あるとき早朝に家の近くを散歩していると、ベランダに女性用の下着が干してある家を見つけました。
Aはどうしてもその下着が欲しいと思ってしまい、その家のベランダに侵入し、下着を取りました
下着を手にベランダから下りようとしていたAを見た通行人は、すぐに三重県津警察に通報しました。
Aは、すぐにその場を離れて逃走しましたが、通行人の目撃情報や周囲の防犯カメラの映像からAの犯行であることが特定され、Aは後日下着泥棒として逮捕されてしまいました。
(この事例はフィクションです。)

~下着泥棒~

今回のAは、下着泥棒として逮捕されてしまいました。
ベランダに干してある下着を盗むという下着泥棒では、どのような罪が成立するのでしょうか。
まず、他人の家のベランダに侵入していることから住居侵入罪が成立するでしょう。

刑法第130条 住居侵入罪
「正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。」

今回のAは、下着泥棒目的で他人の家のベランダに侵入しています。
ベランダは室外ではありますが、ベランダと外部を仕切る柵や壁があったり、家の一部と考えられるだろうことを考慮すれば、住居侵入罪の「住居」と判断される可能性は高いでしょう。
そして、住居侵入罪における「侵入」とは、「管理権者(住居における住民など)の意思に反する立入り」であるとされています。
当然、下着泥棒の被害にあった家の住人からすれば、下着泥棒をしようという人の立ち入りを許可することはないので、Aは、住居に侵入したとして住居侵入罪が成立すると考えられます。
次に、Aは下着を盗んでいますので、窃盗罪も成立すると考えられます。

刑法第235条 窃盗罪
「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」

このように二つの罪名に当たると思われる場合、どのような範囲で処罰を受けることになるのでしょうか。

~牽連犯~

今回の事例でのベランダに侵入しての下着泥棒のように窃盗罪を目的とし、その手段として住居侵入罪を犯しているような場合牽連犯といいます。

刑法第54条1項 牽連犯
「1個の行為が2個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の犯罪に触れるときは、その最も重い刑により処断する。」

窃盗罪の刑罰は住居等侵入罪よりも重い「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が規定されていますので、住居侵入罪窃盗罪では、窃盗罪の刑で処断されることになります。

~弁護活動~

今回のAのように逮捕されてしまったという場合には、弁護士はまず身体解放に向けた活動を行っていくことになります。
身体解放に向けて、最大限の活動を行っていくためには、少しでも早く刑事事件に強い弁護士を選任するようにしましょう。
また、下着泥棒事件では、最終的な処分に向けて被害者との示談交渉も必要となるでしょう。
しかし、下着泥棒事件は通常の住居侵入窃盗とは違い、性犯罪的な側面もあるため、被害者からすれば、加害者やその家族に連絡先を教え、直接示談交渉をしていくことは避けたいでしょうし、被害感情も大きくなることが予想されます。
このように、困難が予想される示談交渉は、刑事事件に強い弁護士に依頼するようにしましょう。


弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
通話料無料のフリーダイヤル0120-631-881にて24時間体制でご予約を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

おつりの取り忘れを持ち去り窃盗罪

2020-12-04

おつりの取り忘れを持ち去り窃盗罪

おつりの取り忘れを持ち去った場合について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
会社員のAは、三重県尾鷲市でセルフのガソリンスタンドを利用した際、精算機に7千円のおつりが忘れられていることに気が付きました。
Aは、忘れてしまう方も悪い、と考えそのおつりを自分の財布に入れて立ち去ってしまいました。
後日、三重県尾鷲警察署から電話がありAは窃盗罪の疑いで呼び出しを受けることになりました。
警察への対応に不安を感じたAは、刑事事件に強い弁護士の無料法律相談へ行くことにしました。
(この事例はフィクションです。)

おつりの取り忘れを持ち去ると

今回の事例のようにガソリンスタンドの精算機などでおつりの取り忘れを発見したが、お店や警察に届けずに持ち去ってしまうと、窃盗罪にあたる可能性が高いです。
窃盗罪刑法第235条に規定されており、法定刑は、「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。
取り忘れられたおつりなのだから遺失物等横領罪になるのではないか、と考える方もおられるかと思います。
もちろん、具体的な状況によっては遺失物等横領罪となる可能性もありますが、今回のAのような事例の場合は基本的に窃盗罪となるでしょう。
窃盗罪とは、「他人の支配力が及んでいる物について、その人の意思に反して、自分や第三者の支配に移すこと」です。
今回の事例でいうとガソリンスタンドの精算機におつりを取り忘れた人は、取り忘れに気付いて慌てて戻ってくる可能性があります。
その意味で、取り忘れられたおつりには、取り忘れた人の支配がまだ及んでいるといえます。
そのため、そのおつりを持ち去る行為は、取り忘れた人の意思に反して、自分の支配に移してしまったこととなり、窃盗罪にあたる可能性が高いのです
また、客が「おつりはいらない」と考えておつりを取らずに立ち去ったのだとしても、精算機に忘れられたおつりは、精算機の所有者・管理者であるガソリンスタンドの所有物であると考えられるので、それを持ち去る行為は窃盗罪となってしまう可能性が高いです。

示談交渉

今回の事例のようなセルフのガソリンスタンドなど無人の精算機や自動販売機が設置されている場所には、防犯カメラが設置されていることが多いです。
そのため、その場では誰にも見られずにおつりの取り忘れを持ち帰れたとしても、後日特定されてしまい、警察から連絡があるということも考えられます。
特にガソリンスタンドの場合は、自身の車がカメラに映ってしまう可能性も高く、捜査機関に特定されてしまう可能性はさらに高くなるでしょう。
もしも、捜査機関に事件が発覚し、捜査を受けることになったらすぐに刑事事件に強い弁護士に弁護活動を依頼するようにしましょう。
窃盗事件では、示談の成否が最終的な処分に大きく影響してきますが、今回の事例のようなおつりの取り忘れを盗む窃盗事件では、被害者がまったくの見ず知らずの人であることがほとんどです。
被害者の連絡先が分からないという場合には、捜査機関を通じて教えてもらうことになりますが、いくら賠償を希望していると言われても、窃盗の加害者に連絡先を教えたくないという被害者も多いでしょう。
しかし、弁護士が間に入り、加害者には、連絡先や氏名を明かさなくてもよいという状況になれば、被害者も安心するので、示談交渉ができるようになる可能性は高まります。


弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
刑事事件に強い弁護士は、示談交渉の経験も豊富であり、安心してお任せいただくことができます。
無料法律相談、初回接見のご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

金銭を直接奪わない強盗

2020-11-13

金銭を直接奪わない強盗

強盗罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
三重県津市に住む会社員のAは、あるとき会社の飲み会の帰りに自宅までタクシーで帰宅していました。
しかし、目的地に到着した際、Aはタクシー運転手の運転が気に入らなかったのか「なんて運転をしているんだ。時間も必要以上にかかっている。」などと文句を言っています。
そして、ついには料金を支払わず運転手を突き飛ばしたり殴ったりして逃走しました。
後日、三重県津警察署の捜査により、Aは強盗罪の容疑で逮捕されることとなりました。
Aが逮捕されたという連絡を受けたAの妻は、刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(この事例はフィクションです。)

金銭を直接奪っていなくても強盗の可能性

強盗といえば、銃や刃物などの凶器を突き付けて店員を脅し、金銭を奪うといったイメージが一般的かもしれません。
しかし、今回の事例のAは、タクシー運転手を殴ったり脅したりして金銭を奪ったわけではありません。
それでも、Aは強盗罪として処罰されてしまうのでしょうか。
実は、強盗罪は金銭を直接奪っていない場合にも成立する可能性があります。
強盗罪は、刑法236条に規定がありますが、その1項で、よくイメージされるような暴行脅迫によって他人の金銭を奪う強盗が規定されています。
そして、2項に定められているのが、いわゆる「2項強盗罪(強盗利得罪)」という強盗罪です。
刑法236条2項では、暴行脅迫を用いて財産上の利益を得ることも強盗罪であるということが規定されています。
この2項強盗罪(強盗利得罪)の成立のためには、財産上の利益を得ればいいため、直接金銭や物自体を奪い取らなくともよいということになります。
今回の事例のAは、金品を奪ってはいませんが、運転手であるVさんに暴行をふるうことで、タクシー代を支払わないという財産上の利益を得ていますので、この2項強盗罪(強盗利得罪)に該当しうるということになるのです。
2項強盗については、今回の事例のようなタクシー料金はもちろん、無銭飲食の際も店員から止められたりした際に、暴行、脅迫などがあれば強盗罪となってしまう可能性があります。
さらに、強盗の際の暴行で、被害者が怪我をしてしまい強盗致傷罪になってしまう可能性もあります。
強盗致傷罪の法定刑は「無期又は6年以上の有期懲役」ですので、強盗致傷罪となってしまうと裁判員裁判の対象事件となります。

強盗罪には弁護士を

強盗罪は、「5年以上の有期懲役刑」という、非常に重い刑罰の規定された犯罪です。
罰金刑の規定がないことから、起訴されてしまうと略式手続きによる罰金刑の可能性もありません。
つまり、起訴されてしまうと、確実に刑事裁判を受けることになってしまいます。
このように裁判になる可能性が高い刑事事件では、できるだけ早い段階で刑事事件に強い弁護士を選任するようにしましょう。
刑事裁判では、証拠が非常に重要となってきますが、その証拠には本人の供述も含まれます。
事実や認識とは違う、不利な供述を取られてしまう前のできるだけ早い段階から刑事事件に強い弁護士を付けることで、不当な不利益を回避することができます。
また、起訴される前の段階から弁護士が被害者の方との示談を締結するなどの活動をしていくことで、強盗罪で逮捕されていたとしても不起訴処分を獲得できる可能性があるかもしれません。


弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
ご家族等が逮捕されてしまったという連絡を受けたらすぐに刑事事件に強い弁護士を派遣させる初回接見サービスをご利用ください。
お問い合わせ用フリーダイヤル0120-631-881は24時間体制でお電話をお待ちしています。

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