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三重県亀山市の背任事件

2021-12-07

三重県亀山市の背任事件

三重県亀山市背任事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

三重県亀山市内にある鋼材加工販売会社(V会社)に勤めるAさんは、原材料の受注・代金の振込みを管理する仕事をしていました。
ある日、V会社が、Aさんの親族が務める会社との間で原材料の売買契約を締結した際、通常の代金が約150万円であるところ、代金約300万円での契約を締結し、現金約300万円をAさんの親族が務める会社へ振り込ませました。
V会社はこの行為を問題視し、V会社が三重県亀山警察署の警察官に被害届を提出しました。
その後、Aさんは三重県亀山警察署の警察官により背任罪の容疑で逮捕されました。
(2020年10月15日に産経新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【背任罪とは】

刑法247条は、財産犯罪のひとつとして背任罪を規定しています。

刑法247条
他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

背任罪の要件を分けて考えると、背任罪は、「他人のためにその事務を処理する者」(主体)が、「自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的」(目的)で、「任務に背く行為をし」(行為)、「本人に財産上の損害を加えた」(結果)ときに成立する犯罪といえることになります。

以下では、背任罪の各要件を検討していきます。

【背任罪の各要件】

まず、背任罪の主体は、「他人のためにその事務を処理する者」です。
「他人固有の事務について、事務処理の委託を受けた者」とも言い換えることができます。
事務処理の委託の原因は、法令や契約、慣習などが考えられるでしょう。

刑事事件例では、V会社の従業員であるAさんは、顧客からの受注・納品・代金の入金を管理する仕事に従事していました。
この顧客からの注文を管理する仕事は、V会社から処理の委託を受けた事務であると考えられます。
よって、Aさんは背任罪の主体である「他人のためにその事務を処理する者」に該当すると考えられます。

次に、背任罪の成立に必要な目的は、「自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的」です。
刑事事件例では、Aさんの親族が代表を務める会社の口座に現金約300万円が振り込まれています。
この客観的事情から「第三者の利益を図」る目的があったと推認されるでしょう。
よって、Aさんには「自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的」があったと考えられます。

また、背任罪の要件である行為は、「任務に背く行為」です。
この意義については、誠実義務に違反して財産を侵害する行為であると考えられています。
すなわち、背任罪の「任務に背く行為」とは信頼関係を破壊する行為であればよいので、売買、消費貸借、債務負担行為のような法律行為のみならず、秘密の漏洩のような事実行為も含まれると考えられています。

刑事事件例では、Aさんの親族が務める会社との間で原材料の売買契約を締結した際、通常の代金が150万円であるところ、代金約300万円での契約を締結し、現金約300万円をAさんの親族が務める会社へ振り込ませました。
このAさんの行為は、誠実義務に違反して財産を侵害する行為であり、背任罪の「任務に背く行為」に該当します。

さらに、ここに背任罪の結果である「本人に財産上の損害に加えた」結果が生じていると考えられます。
「本人」とは刑事事件例でいうV会社のことを指します。
Aさんの行為によってV会社には財産上の損害が発生していることから、この部分にも当てはまることになるでしょう。

なお、このAさんの行為はAさんの親族である第三者の利益を図った行為です。
また、契約の名義人はV会社であり、また反対債権はV会社に帰属しているため、Aさんの名義(法律的効果が帰属すること)又は計算(経済的利益が帰属すること)で処分したわけではありません。
そのため、自己の利益を図ったり、自己の名義・計算で行ったりした場合とは違い、業務上横領罪ではなく、背任罪が成立すると考えられます。

【背任罪と刑事弁護活動】

刑事事件例では、V会社が三重県亀山警察署の警察官に被害届を提出したことが、本件背任事件についての捜査の端緒となっています。

背任事件のような被害届や告訴が提出されている事件では、被害者の方と示談締結の有無が重要となります。
被害者の方との示談締結ができれば、不起訴処分や執行猶予付き判決を獲得できる余地が生じると考えられます。

そこで、弁護士としては、背任事件の被害者の方、本件でいえばV会社の担当者の方と連絡を取り、速やかに示談交渉を開始することができると考えられます。
そのためには、背任事件が発覚してからすぐに活動を開始することが求められますから、背任事件にお困りの際はお早めに弁護士に相談・依頼されることをおすすめいたします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
三重県亀山市背任事件でお困りの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

犯人蔵匿事件で共犯(共謀共同正犯)を疑われている

2021-12-03

犯人蔵匿事件で共犯(共謀共同正犯)を疑われている

犯人蔵匿事件共犯共謀共同正犯)を疑われている場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

三重県三重郡菰野町に住むAさんは、Bさんから「三重県四日市西警察署の警察官に強盗罪の容疑で逮捕された。警察に連行されているときに隙を見て何とか逃げてきたが、他に頼る人もいないので助けてほしい」と言われました。
このBさんからの依頼を受け、Aさんは、Bさんを自宅にかくまいました。
その際、Aさんは、Bさんから対価として現金50万円を受け取っています。
その後、Bさんは捜索していた三重県四日市西警察署の警察官により逮捕されましたが、同じくAさんも犯人蔵匿罪の容疑で現行犯逮捕されました。
Aさんは犯人蔵匿罪の容疑に加え、強盗罪への関与について厳しい追及を受けています。
(2020年11月6日に朝日新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【犯人蔵匿罪とは】

刑法103条は犯人蔵匿罪について以下のように規定しています。

罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する(刑法103条)。

犯人蔵匿罪は犯人の発見・身柄の拘束を妨げることを禁止しています。
刑法は犯人蔵匿罪を規定することにより、警察・検察による犯罪の捜査、刑事裁判、刑の執行など国の刑事司法作用が阻害されることを防いでいるといえます。

【犯人蔵匿罪の各要件】

以下では、犯人蔵匿罪の各要件を検討します。

上述の通り、犯人蔵匿罪は①「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」又は拘禁中に逃走した者を②「蔵匿」し、又は隠避させた者に成立します。
刑事事件例ではAさんは①「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」を②「蔵匿」した者に該当することと思われるので、これらの要件について詳しく見ていきます。

まず、犯人蔵匿罪の「罰金以上の刑に当たる罪」とは、刑法の条文に定められた刑(法定刑)に罰金以上の刑が含まれている罪をいいます。
刑事事件例のBさんが犯した罪は強盗罪(刑法236条)ですが、刑法236罪は「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。」と規定しています。
そして、懲役刑は自由刑として、罰金刑のような財産刑より重い刑であると考えられています。
よって、Bさんが犯した罪は、犯人蔵匿罪の「罰金以上の刑に当たる罪」に該当すると考えられます。

また、犯人蔵匿罪が成立するためには、客観的に罰金以上の刑に当たる罪の被疑者(容疑者)として捜査の対象となっていればよいと考えられています。
刑事事件例のBさんは三重県四日市西警察署の警察官により強盗罪の容疑で逮捕されており、強盗事件の捜査の対象となっているといえます。
よって、Bさんは犯人蔵匿罪の「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」といえると考えられます。

さらに、犯人蔵匿罪が成立するためには、Bさんの犯した犯罪が客観的に罰金以上の刑に当たる罪であれば、AさんはBさんが犯した罪名を認識しているか、又はBさんが漠然と重大犯罪を犯した者であるという認識していればよいと考えられています。
Aさんは、Bさんが強盗罪を犯した者であると認識しています。
ここに、Aさんに犯人蔵匿罪の故意(犯罪に対する認識・認容)があったといえると考えられます。

最後に、犯人蔵匿罪の②「蔵匿」とは、場所を提供してかくまうことをいいます。
刑事事件例では、AさんはBさんを、自宅にかくまっています。
よって、Aさんの行為は、犯人蔵匿罪の「蔵匿」に該当すると考えられます。

以上より、Aさんには犯人蔵匿罪が成立すると考えられます。

【犯人蔵匿罪と共犯】

犯人蔵匿事件は、その犯罪の性質上、刑事事件例のBさんのような(犯人蔵匿事件とは罰の刑事事件の)犯人と何らかの関係があったのではないかと疑われる可能性がある刑事事件であるといえます。
例えば、三重県四日市西警察署の警察官から、実はBさんと強盗事件について共犯(共謀共同正犯)関係にあったからこそ、Bさんをかくまったのではないかと疑われてしまう可能性もあります。

仮に、AさんとBさんに強盗罪の共謀(謀議)が認められ、さらにAさんがBさんから強盗事件の分け前(経済的利益)を受け取っているといった事情があった場合、Aさんに強盗罪を自らの犯罪として犯す意思(正犯意思)もあったと認められてしまうおそれもあります。
この場合、Aさんに強盗罪の共犯(共犯共謀共同正犯)が成立すると扱われてしまいます。

刑事事件例では、AさんはBさんをかくまう対価として現金50万円を受け取っています。
Aさんとしては、このお金が強盗事件の分け前(経済的利益)ではなく、自分はBさんの強盗事件には関与していないと主張していく必要があります。

このような主張には刑事事件や法律(刑法・刑事訴訟法など)に関する専門的な知識を持つ刑事弁護士による助言をもとになすことで、誤った表現や自白となってしまう発言を回避することができると考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
三重県の犯人蔵匿事件で逮捕された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

三重県いなべ市の証拠隠滅事件で逮捕された

2021-11-23

三重県いなべ市の証拠隠滅事件で逮捕された

三重県いなべ市証拠隠滅事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

三重県いなべ市に住むAさん(65歳)は、Aさんの娘であるBさん(45歳)が三重県いなべ警察署の警察官により覚醒剤取締法違反の容疑で尿の提出を求められた際、Bさんの尿検査で陽性反応が出るのを免れるため、Bさんの尿を廃棄した上、自身の尿を提供しました。
このとき、BさんはAさんに尿をすり替えるようそそのかしたといいます。
しかしその後の捜査により、まずBさんが三重県いなべ警察署の警察官により覚醒剤罪取締法違反の容疑で逮捕されました。
程なくして、Aさんも三重県いなべ警察署の警察官により証拠隠滅罪の容疑で逮捕されました。
Aさんの夫は、今後Aさんがどのようになるのか心配をしています。
(2018年7月2日に神戸新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【証拠隠滅罪とは】

刑法104条
他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を偽造した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。

証拠隠滅罪は、国の刑事司法作用を保護法益とする犯罪です。
すなわち、証拠隠滅罪は刑事裁判における適正な証拠の利用を妨げることを禁止した犯罪です。

証拠隠滅罪で禁止されている行為は、①証拠の隠滅、②証拠の偽造・変造、③偽造・変造された証拠の使用の3つです。

まず、①証拠の隠滅とは、証拠の顕出を妨げもしくはその効力を滅失・減少させる一切の行為をいうとされています。
この証拠の隠滅には、証拠物の物理的破壊はもちろん隠匿も含まれると考えられています。

次に、②証拠の偽造とは、実在しない証拠を実在するかのように作出することをいいます。
また、証拠の変造とは、既存の証拠に改ざんを加えて証拠としての効力に変更を加えることをいいます。

最後、③偽造・変造された証拠の使用とは、偽造・変造された証拠を、それと知りつつ、捜査機関又は裁判所に提出することをいいます。

刑事事件例では、Bさんの尿は、Bさんが疑われている覚醒剤取締法違反事件に関する証拠に該当します。
そして、Aさんは証拠であるBさんの尿を流しています。
よって、このAさんの行為は証拠を物理的に滅失させる行為であるとして、証拠隠滅罪における「隠滅」に該当すると考えられます。

以上より、Aさんには証拠隠滅罪が成立すると考えられます。

【証拠隠滅事件(共犯)で逮捕された場合】

刑事事件例では、BさんはAさんに尿をすり替える(証拠を隠滅する)ようそそのかしています。
このとき、Bさんには証拠隠滅罪の教唆犯が成立すると考えられます。
これは、刑法61条は、「人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。」と規定しているからです。

Bさんに証拠隠滅罪の教唆犯が成立するとき、AさんとBさんは共犯関係にあるといえます。
そして、共犯関係にある被疑者の方たちはそれぞれ別の留置施設に収容されることが通常です。
これは、被留置者の留置に関する規則9条により、「共犯者その他関連する事件の被疑者を留置するに当たっては、できるだけ各別に収容し、通謀を防止しなければならない。」と規定されているからです。

Aさんは三重県いなべ警察署の警察官により逮捕されていますが、三重県いなべ警察署の留置施設に収容されるのではなく、三重県内の別の警察署の留置施設に収容される可能性があるといえます。
こうした場合、逮捕された人がどの警察署に留置されるのか分からずにご家族が面会に行けなかったり、ご家族が行きづらい警察署に留置されてしまったためにご家族が会いに行けず事情を知ることができなかったりということも考えられます。
刑事弁護士に相談・依頼することで、弁護士が警察と連絡を取り、被疑者の方が留置されている留置施設に速やかに接見に向かい、証拠隠滅事件について事情を聞いたり、専門的な観点から助言をしたりすることが期待できます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
三重県いなべ市証拠隠滅事件逮捕された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

三重県鳥羽市の特別公務員暴行陵虐事件で書類送検

2021-10-30

三重県鳥羽市の特別公務員暴行陵虐事件で書類送検

三重県鳥羽市特別公務員暴行陵虐事件で書類送検された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは、三重県鳥羽警察署の警察官であったところ、三重県鳥羽市内を巡回中、Vさんに職務質問をした上、DNA採取が必要だと偽り、Vさんの口の中に綿棒をこすり付けたり指でVさんの口の中を触ったりしました。
三重県鳥羽警察署は、Aさんを懲戒免職した上、特別公務員暴行陵虐罪の容疑で書類送検(検察官送致)しました。
Aさんは、特別公務員暴行陵虐罪の容疑を求めており、「女性の口の中を見たい、触りたいという性癖から犯行に及んだ。」と供述しています。
Aさんは、刑事事件に強い法律事務所への法律相談を検討しています。
(2020年1月31日に千葉日報に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【特別公務員暴行陵虐罪とは】

裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者が、その職務を行うに当たり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたとき」には特別公務員暴行陵虐罪が成立します(刑法195条)。
特別公務員暴行陵虐罪の法律に定められた刑(法定刑)は、7年以下の懲役です。

まず、刑事事件例におけるAさんは三重県鳥羽警察署の警察官であり、特別公務員暴行陵虐罪の主体に当たる「裁判、検察若しくは検察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者」に該当します。

次に、特別公務員暴行陵虐罪における「職務を行うに当たり」とは、「職務を行う機会に」ということを意味します。
そして、特別公務員暴行陵虐罪に該当する行為は「職務を行う機会に」されれば、その目的が何であるかは問わず(すなわち職務遂行の達成を目的としてされることを必要とせず)、個人的欲望を満たす目的で行われた場合であっても、特別公務員暴行陵虐罪における「職務を行うに当たり」に該当すると考えられます。

刑事事件例における職務質問は、行政警察としての「職務を行う機会」に該当し、特別公務員暴行陵虐罪における「職務を行うに当たり」という要件を満たすと考えられます。

また、特別公務員暴行陵虐罪の客体に当たる「被告人、被疑者その他の者」には、刑法195条の条文に例示された被告人・被疑者のみならず、行政警察作用の対象となる者も含まれると考えられています。
刑事事件例における職務質問を受けたVさんは、行政警察の対象となる者として、特別公務員暴行陵虐罪における「被告人、被疑者その他の者」に該当すると考えられます。

さらに、特別公務員暴行陵虐罪における「暴行」とは身体に対する不法な有形力の行使を、「陵辱」とは被害者をはずかしめる行為など精神的な苦痛を与える行為を、「加虐」とは「暴行」以外の方法で肉体的な苦痛を与える行為を指します。
すなわち、特別公務員暴行陵虐罪における「陵辱」・「加虐」とは、「暴行」以外の方法で精神的又は身体的に苦痛を与える行為を指すといえます。

刑事事件例において、AさんはVさんの口の中に綿棒をこすり付けたり指で口内を触ったりしているところ、この行為ははVさんに精神的な苦痛を与える行為であるとして特別公務員暴行陵虐罪における「陵辱」に該当すると考えられます。

以上より、Aさんには特別公務員暴行陵虐罪が成立すると考えられます。

【特別公務員暴行陵虐罪と示談】

Aさんは現在、特別公務員暴行陵虐罪の容疑で書類送検(検察官送致)されていますが、Aさんを特別公務員暴行陵虐罪の容疑で捜査する検察官は、Aさんを特別公務員暴行陵虐罪で起訴する可能性があります。

刑事弁護士としては、特別公務員暴行陵虐事件の被害者であるVさんと示談交渉をし、示談交渉の結果次第では、Aさんを特別公務員暴行陵虐罪の容疑で捜査する検察官に対して、寛大な処分をするよう求めることができると考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
三重県鳥羽市の特別公務員暴行陵虐事件で書類送検された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

重過失致死事件で書類送検された

2021-10-22

重過失致死事件で書類送検された

重過失致死事件で書類送検された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

三重県多気郡大台町に住むAさんは、息子であるVさん(2歳)を自宅駐車場に停めた車の中に置き忘れ、約10時間放置し、熱中症により死亡させました。
その後、Aさんは、三重県大台警察署の警察官により、重過失致死罪の容疑で取調べを受けました。
重過失致死事件発生当時、Aさんは、仕事が忙しかったあまり、Vさんを車内に置き忘れたことに気が付かなかったといいます。
その後、Aさんは重過失致死罪の容疑で書類送検されました。
(2021年1月19日に共同通信に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【重過失致死罪とは】

刑法211条2項は、重過失致死罪を規定しています。
この刑法211条2項の重過失致死罪は、刑法211条1項の業務上過失致死傷罪の規定を一部引用しています。

刑法211条1項
業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。

刑法211条2項
重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

すなわち、重大な過失により人を死傷させた者には重過失致死罪が成立し、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金が科されることになります。

刑法211条2項の重過失致死罪の「重過失」とは、注意義務を著しく怠って死亡結果を発生させることをいいます。
具体的には、重過失致死罪の「重過失」とは、容易に死亡結果の発生を予見することができ、かつ容易に死亡結果の発生を回避し得るのに、その注意義務(結果予見義務・結果回避義務)を怠って死亡結果を発生させた場合をいいます。

刑事事件例においては、AさんはVさん(2歳)を自宅駐車場に停めた車の中に置き忘れ、約10時間放置し、熱中署により死亡させています。
ここで、2歳の子ども(Vさん)を約10時間に車の中に放置した場合、熱中症等により死亡が発生するおそれがあることは、容易に予見できたと考えられます。
また、Vさんを車から連れ出せば容易に死亡結果の発生を回避し得たと考えられます。
それにも関わらず、Aさんはこれらの注意を怠ってVさんを死亡させています。
よって、Aさんには重過失致死罪の「重過失」があり、この重過失によってVさんを「死傷させた」といえると考えられ、Aさんには重過失致死罪が成立すると判断されたのでしょう。

【重過失致死事件と書類送検】

刑事事件例では、Aさんは三重県大台警察署の警察官により重過失致死罪の容疑で取調べを受けました。
その後、Aさんは重過失致死罪の容疑で書類送検されました。

書類送検とは、刑事訴訟法における用語では「送致」といいます。

刑事訴訟法246条
司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。
但し、検察官が指定した事件については、この限りでない。

書類送検(送致)とは、事件自体を検察官に引き継ぐことをいいます。
具体的には、書類送検(送致)により事件の記録や証拠品が検察官に引き継がれることになります。

そして、事件を引き継いだ検察官は、「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況」(刑事訴訟法248条)などを考慮して起訴するかどうかを決定します。
この際、被疑者の方を検察庁まで呼び出し、事件の経緯などの取調べを受けることになります。

刑事事件例でも同様に、重過失致死事件の書類送検(送致)がなされた後、Aさんは検察官による呼出し・取調べを受けることになります。
取調べでは、重過失致死事件を起こした経緯、重過失致死事件を起こした当時の心情、今後の更生についてなど様々な事柄が聞かれる可能性があります。

刑事弁護士としては、法律の専門的な見地と様々な刑事事件を取り扱った豊富な経験をもとに、このような重過失致死事件に関する取調べに対してどのように対応すればよいか助言することができると考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
重過失致死事件で書類送検された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

侮辱事件で告訴を取り消してほしい

2021-10-15

侮辱事件で告訴を取り消してほしい

侮辱事件告訴を取り消してほしい場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【刑事事件例】

Aさんは、当時中学生だった三重県津市に住んでいるVさんが平和を訴えるイベントに参加した旨を伝える記事を見たことをきっかけに、Aさん自身が作成する外国人の排除を求めるブログに、Vさんの出自などを誹謗中傷する文章を投稿しました。
その後、Vさんは通信業者に発信者情報の開示を請求し、開示されたAさんの氏名をもとに、Aさんを侮辱罪三重県津南警察署に告訴しました。
その後、Aさんは三重県津南警察署の警察官による取調べを受けました。
Aさんは何とか刑事裁判を逃れられるようにしてほしいと考えています。
(2019年1月16日に朝日新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【侮辱罪とは】

近年、インターネット上での誹謗中傷が大きな社会問題となっています。
刑事事件例におけるAさんの投稿もその一つといえます。
以下では、インターネット上での誹謗中傷と刑事事件の関係を見ていきます。

刑法231条は、侮辱罪を規定しています。
侮辱罪の具体的な内容(要件)は以下の通りです。

刑法231条
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。

侮辱罪は人を「公然と」「侮辱」した場合に成立する犯罪です。

侮辱罪の「公然と」(公然性)とは、摘示された事実を不特定または多数人が認識しうる状態をいうと考えられています。
そして、侮辱罪の「公然と」(公然性)における不特定とは、相手方が限定されていないことをいいます。
また、侮辱罪の「公然と」(公然性)における多数人とは、相手方が特定されているがその数が多数であることをいいます。

刑事事件例では、AさんのVさんを誹謗中傷した投稿(ブログ)は、不特定または多数人が閲覧することができたものであったと考えられます。
よって、Aさんの投稿は、侮辱罪の「公然と」(公然性)の要件を満たすと考えられます。

また、侮辱罪の「侮辱」とは、人に対する侮辱的価値判断(軽蔑)の表示をいうと考えられています。
そして、侮辱罪の「侮辱」は、具体的な事実の摘示することなく行われる必要があります。
例えば、「バカ」「アホ」といった発言には具体的な事実の摘示が含まれていません。
したがって、この発言は侮辱罪の「侮辱」に該当しうることになります。

これに対して、例えば、「あいつは隣の奥さんと浮気していた」という発言には具体的な事実の摘示がされています。
したがって、この発言については侮辱罪ではなく、名誉毀損罪(刑法230条1項)が成立しうることになります。

刑事事件例では、AさんはVさんの出自について誹謗中傷する投稿をしています。
そして、この誹謗中傷は、具体的な事実を摘示することなく、Vさんに対する侮辱的価値判断(軽蔑)の表示であったと考えられます。
よって、Aさんの投稿は侮辱罪の「侮辱」に該当すると考えられます。

【侮辱罪と親告罪、告訴取消し】

侮辱罪は親告罪であるとされています。
侮辱罪が親告罪であることは刑法232条に規定されています。

刑法232条
この章の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

親告罪とは、被害者の方(厳密には、被害者の方に加えて法定の者を含みます)による告訴(処罰を求める意思表示)がなければ刑事裁判に提訴(起訴)することができない犯罪のことをいいます。

刑事事件例では、侮辱罪は親告罪であるため、Vさんによる告訴がなければ刑事裁判に提訴(起訴)することができません。

ですから、侮辱罪を含む親告罪についての刑事弁護士の主たる弁護活動の1つとしては、被害者の方と示談をして告訴を取り消してもらえないか交渉することが考えられます。
親告罪であるということは、告訴の取消し(刑事訴訟法237条1項)をしてもらうことができれば、Aさんは刑事裁判にかけられることがなくなるためです。
侮辱罪のような親告罪を犯した場合には、刑事事件に強い弁護士を選任し、いち早く示談交渉を開始することが重要です。

侮辱罪は、厳罰化の方針が取られている犯罪であり、インターネットやSNSが発達した現在では、注目の集まる犯罪の1つです。
その一方、どういったことが侮辱罪にあたるのか、どのような犯罪なのかご存知でない方も多いでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
侮辱罪のような親告罪を犯した方の刑事弁護活動を行い、告訴を取り消してもらう内容の示談を締結したことのある刑事弁護士も在籍しております。
侮辱事件で告訴を取り消してほしいとお悩みの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

少年の強制わいせつで保護観察

2021-09-10

少年強制わいせつ保護観察を目指す場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
三重県松阪市で帰宅途中の中学生の背後から抱きつき、胸を触るなどのわいせつな行為をしたとして、三重県松阪警察署は、Aくん(16歳)を強制わいせつの容疑で逮捕しました。
Aくんの両親は、事件について詳しいことまで聞かされておらず不安です。
急いで少年事件に詳しい弁護士をネットで検索し、すぐに対応してくれるよう頼みました。
(フィクションです。)

保護観察処分とは

原則、すべての少年事件は家庭裁判所に送致され、審判で審理されて処分が決定されます。
家庭裁判所が行う決定には、終局決定と中間決定とがあります。
終局決定には、「審判不開始」、「不処分」、「保護処分」、「検察官送致」、「都道府県知事または児童相談所長送致」の5種類あります。
更に、「保護処分」には、「保護観察」、「児童自立支援施設または児童養護施設送致」、「少年院送致」の3種類があります。

保護処分のひとつである「保護観察」は、少年を施設に収容せず、社会生活をさせながら、保護観察所の行う指導監督および補導援護によって、少年の改善更生を図るものです。
保護処分である「少年院送致」や「児童自立支援施設または児童養護施設送致」とは、施設収容せず社会内処遇である点で異なります。

指導監督は、面接などによる行状把握、一般遵守事項および特別遵守事項を遵守させるための必要な指示を行うことを内容とするものです。
補導援護は、住居の確保、就業等を援助することを内容とするものです。
具体的に言うと、保護観察の開始時に、少年が保護観察官と面接をし、保護観察の実施計画が作成され、その後、少年が担当保護司のもとを週1回~月1回ほど訪問するという形で行われます。
担当の保護司は、定期的な面談を行い、少年の行状を把握し、遵守事項を遵守するよう指導助言を行います。

保護観察の期間は、一般保護観察の場合、原則として少年が20歳になるまでとされています。
ただし、少年が20歳になるまでの期間が2年未満の場合は、2年間となります。
20歳に達するまでという原則ではありますが、期間途中で保護観察の必要性が認められなくなった場合には、保護観察が解除されることがあります。

保護観察処分を目指す

上記事例では、Aくんは強制わいせつ罪という罪に問われています。
強制わいせつ罪は、法定刑が6月以上の懲役であり、罰金刑はありません。
犯行態様や事件数によっては、初犯であっても、いきなり実刑となる可能性もあります。
少年の場合であっても、事案如何によっては少年院送致となる可能性も否定できません。

少年事件では、「非行事実」と「要保護性」が審判で審理されます。
「非行事実」とは、成人の刑事事件でいう公訴事実の当たるものです。
そして、「要保護性」は、多義的に用いられますが、一般的には、次の3つの要素から構成されるものと言われています。
①再非行性
当該少年の現在の性格や環境に照らして、将来再び非行をする危険性があること。
②矯正可能性
少年法上の保護処分による矯正教育によって再非行性を除去できること。
③保護相当性
少年法上の保護処分が更生のために有効かつ適切であること。

「非行事実」について特に争いがない場合には、「要保護性」の有無が重要な審理ポイントとなります。
要保護性が解消され、社会内処遇によって少年の改善更生が期待できると認められれば、保護観察が決定されることになります。
そのため、審判において、裁判官に要保護性が解消されたと認められるために、早い段階から要保護性解放に向けた活動(環境調整活動)を行う必要があります。
環境調整活動は、弁護人・付添人である弁護士に期待されるものであり、弁護士は少年、家族、学校や職場の関係者、裁判所と協力し、少年を取り巻く環境を調整し、要保護性を減少・解消させるべく尽力します。

もちろん、目先の処分結果のためだけに環境調整活動を行うことには何ら意味はありません。
処分結果そのものではなく、少年がきちんと更生し、将来再び非行を犯すことのないような環境を整えることが大事なのです。

強制わいせつ事件の場合、弁護士は、被害者への被害弁償や示談交渉を通じて、自身が行った身勝手な行為によって被害者がどれほどに深い傷を負ったかを認識し、そのような行為を二度と行わないためにはどうすればよいのか、少年や関係者らと一緒になって考え、模索していきます。

このような活動は、少年事件に詳しい弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件でお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

 

漁業法違反(漁業権侵害)で刑事事件に

2021-09-07

漁業法違反漁業権侵害)で刑事事件に発展する場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
三重県鳥羽市の沿岸で、イセエビやアワビを採っていた会社員のAさん。
海から上がってきたところを海上保安庁の保安官に呼び止められ、密漁は漁業法違反であると聞かされました。
Aさんは、「他にもやっている人がいるから大丈夫だと思った。」と容疑を認めています。
Aさんは釈放されましたが、今後どのような処分となるのか不安でなりません。
(フィクションです。)

密漁で漁業法違反に

夏になると、海水浴場に近い岩場で、サザエやアワビなどを許可なく採る、いわゆる「密漁」が行われ、海上保安庁に摘発されるケースが増加する傾向にあります。
「密漁」といっても、組織的犯罪のように行われるケースだけではなく、海水浴客がレジャー感覚で密漁に手を染めるケースも少なくありません。
「え?海にあるものを採ってはいけないの?」と思われる方もいらっしゃるようですが、あるエリアについては地元の漁業協同組合が知事から免許を受けて共同漁業権を設定しており、漁業者以外が採取すると漁業法に違反する行為となるのです。

漁業法について

漁業法は、昭和24年に公布、翌年に施行された法律で、海水面の漁場を総合的に利用して漁業生産力を発展させ、あわせて漁業の民主化を目的とし、免許漁業と許可漁業に大別して、漁業を規制しています。
免許漁業は、漁業法の規定により、都道府県知事により免許された漁業権に基づいて、一定の水面で排他的独占的に行われる漁業のことです。
許可漁業とは、水産資源の保護、漁業紛争の調整など公益上の目的から、自由に営むことを一般に禁止している漁業について、特定の者に限り禁止を解き、漁船規模、漁区、漁期などの制限のかかった条件の下で漁業を行えるようにしたものです。

上の事例で問題となっている「漁業権」は、特定の水面において、特定の漁業を一定の期間排他的に営むことのできる権利のことです。
この漁業権は、行政庁の免許によって設定されます。
漁業権には、「定置漁業権」、「区画漁業権」、「共同漁業権」の3種類があります。
定置漁業権は、定置網漁業を営む漁業権のことで、一般に身網の設置場所が水深27メートル以上である大規模な定置網を対象としています。
区画漁業権とは、水産動植物の養殖を営む漁業権のことです。
そして、共同漁業権とは、一定区域内の漁民が一定の水面を共同で利用して営む漁業権のことをいいます。
共同漁業権の対象となる漁業は、貝類、藻類、イセエビ、ウニ、ナマコ、タコなどです。

このような漁業権を侵害した場合、100万円の罰金が科される可能性があります。
特定水産動植物であるアワビやナマコについては、3年以下の懲役または3千万円以下の罰金となっています。
漁業権侵害の態様については、漁場に施設使用中の漁具や養殖施設を毀損したり、漁網にかかった序類を採るなど、現に行いつつある操業を妨害する行為や、採捕養殖行為を現実に妨げるものではないにしても漁場内における採捕養殖の権利の実体的価値を減少毀損する行為があります。

刑事事件に発展した場合

漁業法は、漁業権を侵害する行為に対して罰則を設けています。
そのため、侵害行為を行った者は、刑事責任が問われることになります。
漁業法違反事件では、逮捕される場合であっても、その後釈放となる可能性は高いでしょう。
身柄を拘束せずに捜査を進め、海上保安庁や地元の警察で取調べを受けた後、管轄の検察庁に事件が送られ処理されることになります。
漁業権侵害は親告罪であるため、被害者である地元の漁業協同組合の告訴がなければ公訴を提起することができません。
そのため、事件を不起訴で終了させるためには、漁業協同組合と示談交渉を行い、示談を成立させる必要があります。
ただ、漁業協同組合によって密漁に対する対処方針は異なり、示談や被害弁償を一切受けないとしている場合もあり、必ずしも示談することができるとは言えません。
示談が難しい場合であっても、反省している旨や再発防止策を講じていることなどを検察官に説明し、できる限り寛大な処分となるよう働きかけることも重要でしょう。

「ちょっとぐらいなら。」と安易な気持ちで密漁すると、刑事事件に発展し、前科が付いてしまうこともあります。
刑事事件に発展し対応にお困りであれば、今すぐ刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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酒酔い運転で物損事故

2021-09-03

酒酔い運転物損事故を起こした場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
公務員のAさんは、酒に酔った状態で車を運転したとして、三重県亀山警察署に道路交通法違反(酒酔い運転)の疑いで現行犯逮捕されました。
Aさんは、飲酒後に自家用車を運転し、三重県亀山市のフェンスに衝突する物損事故を起こし、目撃者の通報で駆け付けた警察官に現行犯逮捕されたということです。
Aさんは、「飲酒運転をして事故を起こしたことに間違いはない。」と容疑を認めています。
(フィクションです。)

酒酔い運転とは

道路交通法第65条1項は、「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。」と規定し、飲酒運転を禁止しています。
「酒気を帯びて」とは、社会通念上酒気帯びといわれる状態をいい、顔色や呼気などから認知できる状態にあることをいうとされています。
ここでいう「車両等」とは、自動車、原動機付自転車、軽車両およびトロリーバスをいいます。
ですので、飲酒後に自転車を運転した場合も道路交通法違反となります。

飲酒運転をした場合、すべてのケースで刑事責任が問われるわけではなく、一定の基準以上の場合には罰則が適用されることになります。

1.酒気帯び運転

道路交通法第117条の2の2第3号は、「第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等(軽車両を除く。次号において同じ。)を運転した者で、その運転をした場合において身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあつたもの」は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処することを規定しています。
ここでの基準は、身体に政令で定める程度以上のアルコールを保有する状態」で車を運転したかどうか、です。
「政令で定める程度」とは、呼気1リットル中のアルコール濃度が0.15ミリグラムを指します。
ですので、その基準値以上のアルコールを身体に保有する状態で車両等を運転する行為が、刑罰の対象となる酒気帯び運転に当たるのです。

2.酒酔い運転

道路交通法第117条の2第1号は、「第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔つた状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。以下同じ。)にあつたもの」は、5年以下の懲役または100万円の罰金に処するとしています。
酒酔い運転の違反が成立するためには、道路交通法第65条1項に違反している者であることが前提条件となります。
しかし、酒酔い運転の違反が成立するためには、必ずしも政令数値以上の飲酒を必要としておらず、「酒気を帯びている」ことを充たしていればよく、少量の飲酒であっても、顔色や呼気等から身体にアルコールを保有していることが認知でき、その者がアルコールの影響によって正常な運転ができないおそれがあるときは、酒酔い運転の違反が成立することになります。
「酒に酔った状態」とは、アルコールの影響により車両等の正常な運転ができないおそれがある状態のことを指し、酒に酔った状態であるかどうかは、身体の保有するアルコールの量だけでなく、運転者の客観的様子、例えば、呂律が回っていない、真っすぐ歩くことができないなども含めて判断されます。

飲酒運転は、悲惨な事故を起こす可能性が高く危険な行為であるため、厳しい処罰が設けられています。
酒気帯び運転に当たる飲酒運転では、略式起訴で略式手続に付され、罰金刑となることが多いのですが、酒酔い運転に当たるような場合には、公判請求され刑事裁判となるケースも少なくありません。
そのため、早い段階から弁護士に相談・依頼し、略式手続を目指す、執行猶予を目指して公判準備を行うなどの対策を行う必要があるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事件も含めた刑事事件専門の法律事務所です。
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器物損壊事件で示談

2021-08-31

器物損壊事件で示談した場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
会社員のAさんは、三重県津市の繁華街で酔って、路上に置かれた被害店舗の看板を蹴って壊したところ、店員の通報で駆け付けた三重県津警察署の警察官に器物損壊の容疑で現行犯逮捕されました。
翌日、Aさんは家族が身元引受人となり釈放されましたが、暴行、公務執行妨害の前歴2件があるため、今回はどのような処分となるのか気が気でなりません。
Aさんは、刑事事件に詳しい弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

器物損壊罪について

器物損壊罪は、公用文書等、私用文書等、建造物等以外の他人の物を損壊又は傷害させた場合に成立する罪です。
「公用文書等、私用文書等、建造物等以外の他人の物」には、動産、不動産を広く含みます。
「損壊」とは、物の物理的な損壊のみならず、物の効用を害する一切の行為を含みます。
判例では、食器に放尿する行為、鯛や海老が描かれた掛け軸に不吉と墨書きする行為、家屋を建設するために地ならしした敷地を掘り起こして畑地とする行為、施設の堀に赤色スプレーで落書きする行為も「損壊」に当たるとしています。
「傷害」は、客体が動物の場合に用いられ、動物を殺傷したり、逃がすなどしてその効用に害する一切の行為を指します。

器物損壊罪は、親告罪です。
親告罪というのは、被害者などの告訴権者による告訴がなければ公訴を提起することができない犯罪のことです。
刑法上の親告罪は、器物損壊罪の他にも、未成年者略取誘拐罪、名誉毀損罪、侮辱罪、過失傷害罪などがあります。

器物損壊事件で示談した場合

器物損壊罪は粗暴犯の一種ですので、Aさんは2件の同種前歴をもっていることになります。
そのため、少なくとも罰金刑となる可能性はあると言えるでしょう。
しかしながら、器物損壊罪は親告罪であるため、被害者との間で示談を成立させ告訴を取消してもらえれば、同種の前歴があったとしても不起訴となります。

器物損壊事件で不起訴となるには、被害者との示談が重要なポイントとなります。
ただ、示談は、加害者が被害者に対して金銭の支払いをする一方で、被害者が告訴を行わない、あるいは、告訴を取り下げるとする当事者間の約束ですので、決まったルールがあるわけではありません。
また、被害者は加害者に対して嫌悪感や恐怖心を抱いており、加害者との接触を望まない場合も少なくありません。
そのため、被害者との示談交渉は、弁護士を介して行うのが一般的となっています。
弁護士限りであれば話し合いを承諾してくれる被害者も多いですし、法律の専門家である弁護士を介して交渉を行ることにより、加害者にとって到底受け入れることができない合意内容となったり、法外な示談金となることを避けることが期待できます。

無事に告訴が取下げられれば、起訴されることはありません。
器物損壊事件で被疑事実を争わない場合には、早期に弁護士に相談し、被害者との示談交渉に着手するのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
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器物損壊事件を起こし対応にお困りであれば、まずはお気軽にお電話ください。

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