【解決事例】酒気帯び運転の再犯で起訴された方の執行猶予を獲得した解決事例を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事件概要
Aさん(60歳代男性、会社員、前科あり)は、酒を呑んでバイクを運転したとして、酒気帯び運転で起訴されました。
Aさんは、仕事終わりに購入したアルコール類を帰宅途中の公園で飲酒し、その後バイクを運転して、三重県熊野市内で物損事故を起こしてしまいました。
通報で駆け付けた警察官に飲酒検知された結果、呼気1リットルにつき0.35ミリグラムのアルコールが検出されたようです。
3年前に、飲酒運転で罰金刑を受けた前科のあるAさんは正式に起訴されましたが、執行猶予を獲得することができました。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)
酒気帯び運転
俗に言われている「飲酒運転」には、酒気帯び運転と酒酔い運転の2種類が存在します。
この二つの違いは、酒に酔った状態で運転しているかどうかで、飲酒量ではありません。
Aさんに適用された、酒気帯び運転は、呼気による飲酒検知の結果が
呼気1リットルから0.15ミリグラム以上
のアルコール成分が検出された場合に適用される罪名です。
他方、酒酔い運転とは、飲酒検知結果に関わらず、酒に酔っている状態で運転した場合に適用される罪名です。
それぞれの法定刑は
酒気帯び運転「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」
酒酔い運転「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」
です。
酒気帯び運転の量刑
酒気帯び運転で起訴されて有罪が確定した場合、上記した法定刑内の刑事罰が科せられることになります。
単純な酒気帯び運転の場合、初犯で自認(認め)していれば起訴されても、正式な刑事裁判を受けることなく、略式による罰金刑となる場合がほとんどですが、再犯の場合は正式な刑事裁判によって裁かれる可能性が高くなります。
執行猶予を獲得するための弁護活動
犯行を認めている場合の刑事裁判では、弁護士は、被告人の刑罰が少しでも軽くなるように求めることがほとんどです。
Aさんの刑事裁判では
①物損事故の相手に対して謝罪し示談が成立していること
②被告人が深く反省していること
③バイクを処分する等の再発防止策を講じていること
④Aさんの家族が監視監督を約束していること
等を主張しました。
弁護活動を振り返って
Aさんは本件の3年前にも、同じ飲酒運転の前科があることや、飲酒運転で物損事故を起こしていること等、Aさんにとって不利な条件が多くあったので、ご依頼当初Aさんは、非常に厳しい判決を覚悟していました。
そのため弁護士は、大きな不安を抱えているAさんの不安を少しでも和らげるように心掛け、Aさんにとって少しでも有利な条件をそろえて刑事裁判にのぞみました。
その結果執行猶予判決を獲得することができたのですが、飲酒運転による交通事故の犠牲になる方は後を絶たず、警察の取締りも厳しくなる一方ですので、飲酒運転でお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談をご利用ください。