刑事事件の公訴時効とは

刑事事件の公訴時効とは

刑事事件の公訴時効について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
三重県松阪市に住む会社員のAは、SNSで知り合った16歳の女子高校生と援助交際を行いました。
Aは女子高校生に対して5万円を支払い、近くのホテルで性交を行いました。
それから何事もなく暮らしていたAでしたが、5年ほど経ったあるとき、その女子高校生のSNSを見てみると、「実は昔に性被害にあったことがある。今からでも警察に行こうと思う」という内容の投稿をしていました。
もしかしたら自分のことかもしれないと考えたAは、不安になりましたが、5年も前のことなので時効ではないのかと思い、刑事事件に強い弁護士の無料法律相談に行くことにしました。
(この事例はフィクションです。)

時効

時効刑事訴訟法の第250条に規定されています。
1項では「人を死亡させた罪であって禁錮以上の刑に当たるもの(死刑に当たるものは除く)」について、2項では1項以外の罪についてそれぞれその期間が規定されています。

まず、1項の「人を死亡させた罪であって禁錮以上の刑に当たるもの(死刑に当たるものは除く)」については

1.無期の懲役又は禁錮に当たる罪については30年
2.長期20年の懲役又は禁錮に当たる罪については20年
3.前2号に掲げる罪以外の罪については10年
と規定されています。

そして2項の「人を死亡させた罪であって禁錮以上の刑に当たるもの以外の罪」については
1.死刑に当たる罪については25年
2.無期の懲役又は禁錮に当たる罪については15年
3.長期15年以上の懲役又は禁錮に当たる罪については10年
4.長期15年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については7年
5.長期10年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については5年
6.長期5年未満の懲役若しくは禁錮又は罰金に当たる罪については3年
7.拘留又は科料に当たる罪については1年
となっています。
では今回の事例について検討してみましょう。

児童買春事件の時効

児童買春は、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下児童買春、児童ポルノ法)に規定されており、罰則は「5年以下の懲役又は300万円以下の罰金」が法定されています。

では、上記の時効の条文に当てはめていきましょう。

まず、児童買春は人の死亡する罪ではありませんので、第250条2項「人を死亡させた罪であって禁錮以上の刑にあたるもの以外の罪」になります。
そして、児童買春の罰則は「5年以下の懲役」ですので、5号「長期10年未満の懲役又は禁錮に当たる罪」に当てはまります。
そのため、児童買春事件の時効は5年ということになります。

今回の事例のAが児童買春事件を起こしてしまったのは、5年ほど前ということですので、時効期間がすでに経過している可能性があります。
ただ、時効の起算点がどこからになるのか、時効期間の経過はどのようなときに停止されてしまうのか、など刑事訴訟法に規定はあるものの、具体的状況でどうなるかについては、簡単に判断できないこともあります。

また、これまで見てきたように時効の期間は成立する罪名の罰則に対応していますので、どのような犯罪になるのかも判断しなくてはなりません。
そのため、過去に起こした刑事事件であっても、時効が過ぎたのか知りたい、事件が発覚しそうだ、不安が毎日続いている、というような場合には、一度刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
弁護士がご不安解消の一助となるだけでなく、場合によっては自首に同行したり、逮捕されたときにすぐに動ける体制を整えることもできます。


弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件を専門に扱う弁護士が多数在籍しております。
三重県松阪市児童買春事件やその他刑事事件でお困りの方やそのご家族がおられましたら、ぜひフリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
24時間体制で無料法律相談、初回接見のご予約を承っております。

 

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